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【2025年版】公務員の給料とボーナスを徹底解説|年齢別・職種別の平均年収まとめ

公務員への就職や転職を考えるとき、給料やボーナスといった収入面の実態は誰もが気になるポイントです。

初任給や年齢ごとの年収、昇給ペースなど、具体的な数字がわかれば将来の生活もイメージしやすくなるでしょう。

今回は、俸給表の見方から昇給・昇格の仕組み、年齢別・職種別の平均年収モデルまで、2025年の最新データをもとにわかりやすく解説します。

公務員給与の仕組み①「俸給」と「諸手当」


公務員の給与は俸給(ほうきゅう)と諸手当の2つに大別されます。

  • 俸給:民間企業の基本給に相当し、すべての職員に支給される。地方公務員では給料と呼ばれる
  • 諸手当:扶養手当や住居手当など、それぞれの支給要件に該当する職員にのみ支給される。民間に比べ手当の種類が豊富で、生活状況に応じた補助が手厚い


▼主な諸手当の一覧表

区分

手当の名称

概要

生活補助的手当

扶養手当

配偶者や子などの扶養親族がいる職員に支給

住居手当

借家・借間に住む職員に家賃補助として支給(月額最大28,000円)

通勤手当

交通機関利用者や自動車利用者に支給

(2025年より要件緩和等あり)

地域給的手当

地域手当

民間の賃金が高い地域(東京23区など)に勤務する場合に上乗せされる(最大20%)

時間外手当

超過勤務手当

正規の勤務時間を超えた場合に支給

職務給的手当

特殊勤務手当

著しく危険等特殊な業務に従事した場合に支給

その他

本府省業務調整手当

本府省に業務に従事する課長補佐級以下の職員に支給

(2025年より増額・対象拡大)

2025年からは通勤手当の要件緩和や、本府省業務調整手当の増額・対象拡大も実施されており、待遇面での改善が進んでいます。

公務員給与の仕組み②「俸給表」と「昇給」


公務員の給与は「俸給表」という統一されたルールで決まります。ここでは俸給表の見方と、昇給・昇格の違いを解説します。

給料は俸給表の縦軸・横軸の組み合わせで決まる


出典: 国家公務員の給与制度の概要|人事院ホームページ(https://www.jinji.go.jp/seisaku/kyuyo_seidogaiyo.html)


公務員の給与額は「俸給表」という表によって管理されており、縦軸と横軸の交点が基本給です。

  • 横軸:職務の級(1~10級)

仕事の責任の重さや困難さを表し、いわゆる役職と連動しています。昇進試験に合格したり管理職になったりすると、右側へ移動(昇格)する仕組みです。

昇格の目安:係員(1級)→主任(2級)→係長(3〜4級)→課長補佐(5〜6級)→室長(7〜8級)→課長(9~10級)

  • 縦軸:号俸(1号俸〜100号俸以上)

その級における熟練度や経験年数を示します。同じ「係長(3級)」であっても、新任の係長とベテランの係長では号俸が異なり、給料に差が生じます。原則として年に1回、下側へ移動(昇給)して給料が増えていく仕組みです。

「昇格」と「昇給」は何が違う?

給料アップには2つのルートが存在します。

  1. 昇給(号俸が上がる):毎年コツコツ増える

原則として年に1回(1月1日)、勤務成績に基づき給料が加算されます。

  • 標準的な成績(区分C)の場合:毎年4号俸ずつアップ
  • 成績優秀(区分A・B)の場合:全職員のうち約20〜30%以内の職員は、勤務実績を反映して通常より早く給料が上がる。「特に良好(区分B)」であれば6号俸、「極めて良好(区分A)」であれば8号俸以上の昇給が適用されるため、同期の間でも差がつく仕組み
  1. 昇格(級が上がる):役職が上がって一気に増える

昇進試験合格や辞令交付時に昇格します。

  • 「1級(係員)」から「2級(主任)」へ、あるいは「3級(係長)」へ移動すること
  • 級が変わると給料表の適用列が右に移る。基本給のベースが一気に上がり、将来的な給与の上限額も高くなる

年功序列から実力主義への転換

これまで存在した「在級期間(昇進するために最低限必要な待機期間)」は、令和8年度(2026年)に向けて廃止される方向で調整が進んでいます。

これにより、優秀な職員は年齢に関係なく早期に上位の級へ昇格できるなど、実績を重視した給与体系への移行が進んでいます。

ボーナスの仕組みと計算式

ここでは公務員のボーナスの構成要素や計算方法、2025年の支給月数について解説します。

ボーナスは「生活給」と「能率給」の合算

公務員のボーナスは、民間企業でいう「賞与」にあたり、法律上は「期末手当」と「勤勉手当」という2つの手当を合算したものとして支給されます。

  • 期末手当(生活給):期末に生活費が増えることを考慮し、在職期間に応じて一律に支給される性質を持つ
  • 勤勉手当(能率給):成績率が反映されるため、個人のがんばりによって支給額が変わる

ボーナスの計算式

ボーナスは、次の計算式で算出されます。

(俸給+諸手当)×支給月数

計算の元になる金額に「地域手当」が含まれているため、同じ年齢・役職でも都市部に勤務する公務員の方がボーナスの額面は高くなる傾向が見られます。

年間支給月数は「4.65ヶ月」へ

令和7年(2025年)の人事院勧告により、民間の支給状況に合わせてボーナスの引き上げが実施されます。

  • 年間支給月数:4.60ヶ月分→4.65ヶ月分

引上げ分の0.05ヶ月は、6月と12月の期末・勤勉手当にそれぞれ0.025ヶ月分ずつ均等に配分される予定です。

【年齢別】公務員の年収モデル

最新の給与改定(2025年勧告)を反映した、国家公務員のモデル年収を確認してみましょう。

1.地方機関の国家公務員モデル給与

年齢

役職段階

月額(勧告後)

年間給与(勧告後)

18

係員(高卒初任給)

200,300

3,319,000

22

係員(大卒初任給)

232,000

3,844,000

35

係長

301,600

5,066,000

40

係長

320,600

5,386,000

50

課長

429,800

7,085,000

2.本府省の国家公務員モデル給与

年齢

役職段階

月額(勧告後)

年間給与(勧告後)

22

係員(総合職大卒)

301,200

4,942,000

28

係長

355,860

5,884,000

35

課長補佐

489,360

8,186,000

40

室長

662,840

10,896,000

50

課長

857,720

14,473,000

-

局長

1,171,400

19,386,000

-

事務次官

1,520,600

25,239,000

出典:本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み(令和7年8月)|人事院


20代(係員)は基礎固めの時期です。年収は300万円台後半からスタートし、毎年の昇給により、安定的に収入が増えていきます。

30〜40代(係長・課長補佐)になると年収500万円台に到達。本府省勤務の課長補佐級は、「本府省業務調整手当」が手厚く支給されるため、地方機関の同年代よりも年収が高くなります。

50代(管理職)は年収のピークを迎える時期です。管理職には「俸給の特別調整額」が支給され、本府省の課長クラスになれば年収1,000万円を大きく超えることも珍しくありません。

【職種別】行政職・警察官・教員などの平均俸給額


職種区分

平均年齢

国家公務員の平均給与月額

地方公務員の平均給与月額

全職種

41.8

414,801

373,574

一般行政職

42.1

405,378

361,724

技能労務職

52.1

330,553

345,038

小中学校教育職

41.5

396.057

警察職

39.3

388,322

383,957

出典:令和6年度地方公務員給与実態調査結果等の概要|総務省

※平均給料月額には、給料の調整額、教職調整額及び管理監督職勤務上限年齢調整額を含む

国家公務員の数値については、「国家公務員給与等実態調査(人事院)」の結果によるものであり、一般行政職は行政職俸給表(一)、技能労務職は行政職俸給表(二)、警察職は公安職俸給表(一)の数値

標準的な「行政職(一)」の平均俸給額は約32.4万円ですが、専門知識を要する「研究職」や「教育職」は約40万円台、医師などの「医療職」は約51.5万円と、職務の専門性や資格の有無に応じて高く設定されています。

警察官などが該当する「公安職」は、危険業務への対価として独自の給与表が適用されるため、行政職よりも平均年齢が若い(約39.5歳)にもかかわらず、平均額(約32.8万円)を上回ります。

まとめ

公務員の給料やボーナスは法律と民間準拠のルールに基づいて定められており、景気にも左右されにくい安定性が魅力です。

2025年は初任給やボーナスの引き上げにより経済的な魅力が増し、実力に応じた給与体系への改革も進んでいます。

職種や自治体の選び方によっては生涯年収は変わってくるため、給与の仕組みをしっかり理解した上で志望先を選びましょう。